毎日歩く床材、何を選ぶ?
無垢材・複合フローリング・クッションフロアの選び方
住宅の床材には、無垢材や複合フローリング、クッションフロアなど、さまざまな種類があります。素材や用途によって使い分けることが、長く快適に使える住まいづくりのポイントです。今回は、注文住宅を建てる際の床材の種類や特徴、選び方をまとめてご紹介します。
床材にはどんな種類がある?
住宅の床材には、木材を使ったものからシートタイプまで、さまざまな種類があります。用途や場所に合わせて使い分けることで、住まいの快適さや雰囲気が大きく変わります。
まずは、どのような床材があるのか、それぞれの特徴を簡単にご紹介します。
1. 複合フローリング(突板・化粧シート)
複合フローリングとは、構造材の上に薄い木材や木目調のシートを貼った床材のことです。
・突板フローリング:表面の薄い層(突板)が天然木(一般的に0.2~0.6mm)を貼ったもの。木肌の質感や木目の美しさが特徴です。
・化粧シートフローリング:木目柄や石目柄を印刷したシートを貼ったもの。天然木より反りや伸縮が少なく、比較的リーズナブルで、安心して使えるのが魅力です。水に強い製品もあるため、キッチンやトイレなど水回りにも使えます。
エナ・ホームが使用する突板フローリング
【NODA ラスティックフェイス リッチ・Jベース VC アカシア】
ワックスがけの手間がいらないので、日々のお手入れもラクラク。床の表面には安全性の高い抗ウイルス加工が施されており、特定のウイルスや細菌の繁殖をしっかり抑えてくれる、清潔で安心の突板フローリング。

2. 無垢材フローリング
無垢材は、100%天然の木材を使用した床材です。木の表情はすべて異なり、世界でひとつだけの個性ある床を楽しめるのが無垢材の特長です。木の温かみや足ざわりの良さが魅力ですが、扱いには注意が必要です。
無垢材に使われる木材は、大きく2タイプに分かれます。
・広葉樹 オーク・ナラ・メープル・ウォールナットなど、幹が太く、枝分かれしながら横に広がり、曲がりやすい木になります。硬く傷がつきにくく、耐久性が高い傾向にあります。成長に長い年月を要する広葉樹は、針葉樹より価格が上がる傾向があります。
・針葉樹 パイン・スギ・ヒノキなどの木真っ直ぐ伸びている細長い木。柔らかく加工がしやすいため、施工の自由度が高く、さまざまな用途に使いやすいのが特徴です。傷がつきやすくはありますが、裸足で歩いたときの心地よさが人気です。
特徴
年月とともに色や風合いが深まり、暮らしに味わいを添えます。一方で、湿度によって伸縮し、季節によってわずかな隙間(目地)が生じることがあります。また、床暖房に対応している種類もありますが、反りや収縮のリスクがあるため注意が必要です。購入当初の美しさを長く保ちたい場合は、定期的なオイル塗装や自然塗料のオスモなどでのメンテナンスが推奨されます。リンク:木材保護塗料オスモカラー
3. クッションフロア(CF)
クッションフロアは、長尺のた塩化ビニールで作られたものできた床材です。柔らかい素材でクッション性があり継ぎ目が少なく、水や汚れが内部に染み込みにくい構造になっています。
高い耐水性を備えているため、トイレ・洗面所・キッチンなど、水や湿気が多い場所に最適です。液体をこぼしてもサッと拭き取るだけで清潔を保てるため、お手入れも簡単。小さなお子さまやペットのいるご家庭にも人気です。また、素材が柔らかく、歩行時の足あたりがやさしい点も魅力です。
一方で、柔らかい素材のため、長期間重い家具を置くと跡が残ることがあります。耐久性は無垢フローリングなどと比べるとやや劣り、張り替えの目安は約10年程度です。さらに、ビニール素材のため質感は本物の木材とは異なり、経年による味わいはあまり期待できません。
4. 塩ビタイル・フロアタイル
耐久性に優れたポリ塩化ビニル(PVC)を、一枚ずつ敷き詰められるタイル状に加工した床材が「フロアタイル」です。素材名に由来して「塩ビタイル」とも呼ばれます。
適度な硬さと高い耐久性を持ち、土足での使用や水濡れが多い店舗・キッチン・洗面所などに最適です。タイルよりも価格が手頃で、質感も良く、掃除がしやすいのが特徴です。厚みは約2.5〜3mm程度と薄く、カッターで簡単にカットできるため、DIYでも扱いやすい点が人気の理由です。
一方で、素材が木ではないため冬場は足元が冷たく感じやすいことや、熱に弱く高温の物を長時間置くと変形・変色するおそれがある点には注意が必要です。
5.素材へのこだわり。エナ・ホームでは突板を標準仕様
エナ・ホームでは、木の風合いを最大限に生かす「突板フローリング」を標準仕様としています。材木屋を母体に持つ強みを活かし、木肌の美しさや触れたときの心地よさが際立つ上質な素材を厳選。日々の暮らしの中で、木のぬくもりを感じられる空間づくりを大切にしています。

6. 用途による床材の使い分け
実は、床・壁・天井では“木材の適性”が違います。 もっとも日が当たる「床」は、キズや色あせが起こりやすいため、強度やメンテナンス性を考慮した素材選びが大切です。
エナ・ホームでは、空間全体に木のぬくもりを感じられる工夫が人気。
手に触れることの少ない天井には、経年で味わいが増す無垢材。長持ちしながら自然な質感を楽しめる点が喜ばれています。
また、壁のアクセントには美しい模様が特徴の「ヘリンボーンの壁」。
天井の一部にはあたたかみのある「レッドシダーの羽目板(はめいた)」を使用することで、空間全体に統一感と木のぬくもりを演出した。おしゃれさと快適さを兼ね備えた仕上がりが支持されています。

用途に合わせた人気の床材
水回りのトイレや洗面所には、水や汚れに強いクッションフロアや防水性のあるフロアタイルが人気です。特にモルタル調のデザインは好まれています。 お子さまやペットが過ごす場所には、足あたりがやわらかく安全なクッションフロアが選ばれ、暮らしやすさと安心感を両立しています。
素材の特性を活かして、快適で長く住める家づくりを
エナ・ホームでは、木の性質を知り尽くしたベテランスタッフが、一棟一棟お客様の理想に合わせた住まいを丁寧にカタチにしています。注文住宅ならではの自由な設計で、無垢材や突板、自然素材を活かしたデザインや性能面のご提案も得意としています。家づくりに関するご相談やお悩みがありましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。
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